竜星群がみえる島

カイリューかわいい、と常に言っている人がきまぐれに作ったものを公開したりするところ。

Pokémon HOMEのメダル管理について (Pocket Medal Checkerの紹介)

はじめに

 本記事は、Pokémon HOMEのメダル管理ツールであるPocket Medal Checkerの紹介記事です。

 

Pokémon HOMEのメダル機能とは?

 スマートフォン版で利用可能な、『ポケットモンスター』に関連する現実世界の特定の場所に訪問した際やイベントに参加した際に、思い出や記念を「メダル」として保管できる機能です。手に入れたメダルは、ほかの人と交換したり、ギフトとして贈ったりすることもできます。(引用元: 公式サイト)

 Pokémon HOMEのメダルは様々な場所やイベントで入手することができます。以下に一例を挙げます。

 

Pokémon HOMEのメダル集め

 さて、世の中にはこのメダルを収集している人が存在します。Pokémon HOMEのメダルを収集するためには、所持しているメダルを管理することが必要なのですが、Pokémon HOMEは管理には向きません。例えるならば、Pokémon HOMEは展示室であり、メダルは展示物でしょうか。展示物の管理には台帳のようなものが必要なのですが、該当するようなツールはありませんでした。そこで、今回はメダルを管理するためのツール"Pocket Medal Checker"を開発しました。

 

Pocket Medal Checker

Pocket Medal Checker

 

 "Pocket Medal Checker"とは、Pokémon HOMEのメダル管理ツール(正確にはPokémon HOMEのメダル管理以外にも使えるので、汎用管理ツール)です。ブラウザ上での操作が可能で以下の機能を持ちます。

  • メダルの所持/未所持の管理 (正確には表示画像の所持/未所持の管理)
  • 所持している枚数の管理 (正確には表示画像の所持数の管理)
  • 表示するメダルのフィルター機能 (単なる名前検索機能)
  • 画像出力機能

 

機能紹介

  • メダルの画像をクリックすると、背景の色が白と緑で切り替わります。白が未所持、緑が所持を表します。

    左: 未所持, 右: 所持


  • メダルの名前の下にはカウンターが付いています。ここに所持しているメダルの枚数を入れることができます。(このカウンターは未所持/所持を切り替えても変化しません。)

    カウンター機能


  • 画面の上部にあるカウンター表示というチェックボックスのチェックを外すとカウンターを消すことができます。

    カウンター非表示
  • 画面の上部にある検索ボックスにて表示するメダルを絞り込むことが可能です。コンマ(,)で区切ることでOR検索も実施できます。

 

    1. 画像保存ボタンを押すと、現在表示しているメダル一覧を画像(.png)で出力します。1枚の画像には最大約80個のメダルが表示され、それよりも多い場合は別のファイルとして出力されます。

      出力画像

 

導入方法

導入手順は以下の通りです。

  1. メダルの画像を準備します。
    今回は、メダルの画像をダウンロードするプログラムを準備しました。以下のリンクからダウンロードしてご利用ください。(2025/11/13 追記: ver.0.0.2をリリースしました。)

    drive.google.com

    実行すると、以下のようにメダルの画像データを入手可能です。

    ダウンロードした画像


    (注意1) このプログラムはBulbapediaから画像をダウンロードします。利用規約を見た限り問題なさそうですが、問題があった場合はプログラムの公開を中止します。サーバーへの負担になるため、画像のダウンロードは最小にとどめてください。
    (注意2) README.mdおよびLicense.txtは必ず一読ください。遵守できない方はご使用をお控えください。

    (わかる人向け).exeの実行に拒否感がある方はsrcの中にあるget_medal_images.pyを.exeファイルがあるフォルダにコピーして、"python get_medal_images.py"のコマンドを実行してください。必要に応じてライブラリ(beautifulsoup4やrequestなど)をインストールする必要があります。なお、適当に組んだ無駄だらけのプログラムであることをご承知の上利用ください。(改良歓迎)

  2. 以下のリンクから"Pocket Medal Checker"をダウンロードして、適当な場所に展開します。

    drive.google.com
    (注意) README.mdおよびLicense.txtは必ず一読ください。遵守できない方はご使用をお控えください。

  3. 画像ファイルを"Pocket_Medal_Checker_ver.x.x.x/images"にコピーします。
    (注意)rawフォルダはコピーしないでください。

    画像ファイル(フォルダごと)のコピー


  4. pocket_medal_checker.exeを実行します。実行すると以下のようなウィンドウが表示されます。

    実行時のcmd
    (わかる人向け).exeの実行に拒否感がある方はsrcの中にあるpocket_medal_checker.pyを.exeファイルがあるフォルダにコピーして、"python pocket_medal_checker.py"のコマンドを実行してください。必要に応じてライブラリ(Flaskやrequestなど)をインストールする必要があります。

  5. "http://localhost:5000/"にアクセスします。これでPocket Medal Checkerを起動できます。

実行例

持っているメダルをすべて入力してみました。2025/10/9時点で収集率48.2%ですか...

実行例

画像保存で全部出してみました。北海道、東北、九州が少ないですね...自己受け取り(サブ垢受け取り〇)で交換してくださる方を絶賛募集中です。(福井県のポケふたメダルしか出せませんが...)

画像出力(1)

画像出力(2)

画像出力(3)

画像出力(4)

画像出力(5)

画像出力(6)

画像出力(7)


よくある質問

  • (今後更新予定)

 

謝辞

 リリース前の動作確認にご協力いただいた以下の方々にこの場をお借りしてお礼申し上げます。(順不同)

  • 特に様((at)tokuni744)
  • ちかリオ様((at)chikariolu) 

 

その他

 プログラム・記事作成者((at)dragonite303)はカイリューグッズを集めています。メルカリなどでなかなか見かけないような珍しいグッズなど見かけましたらDMなどでご連絡いただければ幸いです。

 

2025年度版ウッウロボ乱数自動化プログラム

はじめに

 本記事は、Poke-Controller-Modified Extensionを使用したウッウロボ乱数自動化プログラムの使用方法をまとめた記事です。過去に公開したプログラムを改修したものになります。

draco-meteor.hatenablog.com

ウッウロボ乱数とは?(再掲)

「乱数調整をしてウッウロボから排出されるボールの種類を制御すること」を指します(諸説あり)。一般的にオシャボを生成する方法として認識されていますが、オシャボ以外のボールも排出可能です。需要があるかは不明ですが...

 

従来プログラムとの差分

 従来のプログラムとの差分は以下の通りです。

  1. ボーナス(x5)モードの実装
    本来、ガンテツボールのx5排出は1/100,000、サファボ・コンペのx5は1/1,000,000の確率でしか発生しませんが、乱数調整により毎回x5のオシャボ排出を行うようにしました。これにより、ぼんぐりの消費量が従来の1/4に削減できるようになりました。また、ボール生成速度も向上しており、特にサファボやコンペの排出の場合はボール生成速度が数倍になっています。
  2. チートモードの活用
    従来のプログラムでは、ガンテツボールの排出確率が1/100、サファボ・コンペの排出確率が1/1,000だったため、Lクリックによる消費で十分だと判断し、Lクリックによる消費のみの実装としていました。しかしながら、ボーナス(x5)モードの実装により、消費数が爆増したことから、チートモード時の日付変更による消費を導入しました。(消費方法という観点では、雷雨時の待機やVSメニューでの結果表示による消費機能も新規で採用しています。)
  3. ボール生成回数の任意指定
    従来プログラムでは、(適当につくったプログラムのため)ボール生成回数の指定ができませんでした。その結果、ウッウロボに想定外のどうぐを使ってしまう不幸な事象が発生していました。今回のプログラムでは回数の指定ができ、ぼんぐりが不足した場合に自動的に停止するようになっています。
  4. 生成するボールの選択機能
    生成するボールの種類を選択できるようになりました。なお、指定したボールに対応するぼんぐりは極力しないようになっています。

 

前提条件

 本資料およびプログラムは以下の人を対象としております。

  1. Poke-Controller Guide(https://pokecontroller.info/)を熟読し、Poke-Controller-Modified Extensionの導入および動作確認が完了している
    (注意) Poke-Controller Modifiedでも動作するように作成していますが動作検証は未実施です。作業工数の関係上、サポート対象外とさせていただきます。

    pokecontroller.info

  2. プログラム内のReadme記載の利用規約を遵守する(特に商用利用はNG)
  3. 剣盾乱数(OWRNGや色証乱数とも呼ばれる)の流れが分かっている(強く推奨)

 

プログラムが自動でやってくれること

 剣盾乱数をやったことがある人向けの説明です。(万人向けの説明ではありません)

  1. トランセルを使って現在のstate0、state1を復元する
  2. state0、state1からどの程度消費をすすめるとオシャボが出るかを計算する
  3. 日付変更/雷雨での待機/VSメニューでの結果表示/L-Stickの連打を複数回行って消費をすすめる
  4. ウッウロボに話しかけてオシャボを入手する
  5. (1-4)を繰り返す

 

動作環境

  • Python 3.12
    (注意) Python 3.7では動作しません。
  • 最新版 Poke-Controller Modified Extension (記事作成時はver.0.1.7)

 

プログラム

drive.google.com

 

事前準備

  • Poke-Controller Modified Extensionを最新版に更新してください。
    (注意) Poke-Controller Modifiedで利用する場合はPokeCon橋渡し関数を導入しておく必要があります。
  • numbaを使用するのでインストールしてください。
    (注意) pip install numbaでインストール可能ですが、PokeConの導入方法次第ではコマンドが異なります。
  • SerialController/Commands/PythonCommandsに以下の3つのフォルダ(中身を含む)を配置してください。
    • bridge_function
      (最新版のPoke-Controller Modified Extensionであれば標準で配置されています。)
    • switch_quick_date_and_time_change (プログラム内にあります。)
    • SWSH_owrng (プログラム内にあります。)

      必要なファイルの準備
  • 道場にいるNPCの数を数えてください。ポケモン含みます。
    • 例:
      • 左の部屋:5名(ポケモン1匹含む)
      • 真ん中部屋:15名(ホップ、セイボリー、ポケモン2匹含む)
      • 右の部屋:2名(マスタードとハイド)
        ※人によってはポリゴンがいます。
      • 合計:22人
  • ボックスにいるポケモンの数をカウントしてください。
  • ぼんぐり7種を準備し、 お気に入りに設定して選択画面の一番上に配置してください。
  • 手持ちの先頭にトランセル(通常色)を入れてください。

    ぼんぐり/トランセルの準備
  • チートモードにしてください。
    手順は以下の記事参考です。

    note.com

 

実行手順

  1. トランセルの詳細画面を開いて「剣盾乱数_初期state復元(再起動なし) ver.0.x.x」を実行する

    (これからシバかれる)トランセルの画面
  2. 「剣盾乱数_ウッウロボ ver. 0.1.x」を実行する
  3. 実行直後に以下の設定画面が表示されるため、適宜設定し「OK」を押す

    • 試行回数:ウッウロボを回す回数
    • 引くアイテム:ウッウロボから出したいアイテム
    • NPC数:事前準備で数えたNPC
    • ボーナス(x5):ボーナス(x5)の使用の有無 (True推奨)
    • 最終確認実施:最後にstate0, state1の計算を実施するか (False推奨)
    • 消費を進める方法:通常0。チートモードを使用しない場合は2を選択
    • 日付変更による消費数(推測値):ボックスにいるポケモンの数×14を設定
    • 雷雨による消費数(推測値):デフォルトのままで問題なし
    • VSによる消費数(推測値):デフォルトのままで問題なし
    • DEBUG:FALSE

      設定画面

 

実行例

https://x.com/dragonite303/status/1845812797114028108

https://x.com/dragonite303/status/1845812797114028108

 

よくある質問

  • Q:ログにinterruptが出力されます。
    A:cmdにてエラーの内容を確認してください。
  • Q:トランセルのモーション認識がうまくいきません。
    A:画像ファイルを自分で作成したものに差し替えてみてください。
  • Q:オシャボが出ません。
    A:NPC数の誤りの可能性が高いです。再度確認してください。
  • Q:たまにオシャボ以外がでます。
    A:消費がずれることがあるため、現時点では回避できません。
  • Q:本家Poke-Controllerでは動きますか?
    A:動作しません。

 

謝辞

 リリース前の動作確認にご協力いただいた以下の方々にこの場をお借りしてお礼申し上げます。(順不同)

  • 修行僧様((at)s1140044)
  • ドナ様((at)pokemondona) 

 また、旧版のプログラムの開発にあたり以下の皆様にご助言・ご協力頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。(再掲、順不同)

 

その他

 プログラム・記事作成者((at)dragonite303)はカイリューグッズを集めています。メルカリなどでなかなか見かけないような珍しいグッズなど見かけましたらDMなどでご連絡いただければ幸いです

Poke-Controller Modified ExtensionでNintendo 3DSを操作する

 

はじめに

 Poke-Controller Modified Extension のver.0.0.6にてQingpiに正式対応し、Nintendo 3DSを操作できるようになったので、詳細をまとめておきます。(今書かないと一生書かないので...)

https://x.com/dragonite303/status/1790030422211965435https://x.com/dragonite303/status/1790030422211965435

 

 

Poke-Controller Modified Extension とは?

 Moiさん(https://twitter.com/moi_moi_ghttps://github.com/Moi-poke)が開発されたPoke-Controller Modifiedをベースに筆者が(やりたい放題)機能拡張をした自動化支援ソフトウェアです。マクロはPythonで記述され、Pythonの豊富なライブラリを活用することができます。当初はNintendo Switchを対象としていましたが、筆者のとある目的(カイリュー関連)のためGC/3DSにも対応するようになりました。また、外部コントローラー(現時点ではProConのみ対応)を用いた操作ができます。(あまり知られていませんが)

Poke-Controller Modified Extension ver.0.0.6 UI

github.com

 

Qingpi とは?

 Nintendo 3DSを外部から操作するProjectでメイユールさん(https://twitter.com/U_1F992https://github.com/U-1F992)が開発されています。Qingpi実装済み基板をNintendo 3DSに取り付けることで、シリアル通信を用いてNintendo 3DSを外部から操作することができます。

Qingpi

github.com

 

準備 (Nintendo 3DS)

 Nintendo 3DSに対し、Qingpiおよび偽トロキャプチャを取り付けます。手順は奈都さん(https://twitter.com/Natu5307051)の記事の②、③にまとめられているのでそちらを参照下さい。

dokudenpa.hatenablog.jp

 

準備 (Poke-Controller Modified Extension)

 Poke-Controller Modified Extensionの導入方法については、じゃんきーさん(https://twitter.com/junky_poke_)がまとめられているPoke-Controller Guide +αにまとめられているのでそちらを参照下さい。

pokecontroller.info

 

備考:qingpi-pythonのインストールについて

 前述の奈都さんの記事の④-2にはPython 3.10以降 + qingpi-pythonのインストールが必要と記載されていますが、これはPoke-Controller Modified ExtensionでQingpiに正式対応する前(ver.0.0.5以前)の話になります。ver.0.0.6以降ではqingpi-pythonのインストールは不要であり、Python 3.9以前でも動作します。

 

 

Nintendo 3DSの画面をPoke-Controller Modified Extensionの画面に表示する

 こちらの手順も奈都さん(https://twitter.com/Natu5307051)の記事の④-1、④-3にまとめられているのでそちらを参照下さい。

dokudenpa.hatenablog.jp

 

Poke-Controller Modified ExtensionでNintendo 3DSを操作する(準備)

 Poke-Controller Modified ExtensionからNintendo 3DSの操作ができることを確認します。まず、以下の準備1-準備4を実施します。確認する項目によって必要な準備が異なります。

 

準備1:シリアルデバイスを接続する

 Poke-Controller Modified ExtensionからQingpi実装済み基板にシリアルデータを送るための準備です。

  • Nintendo 3DSに取り付けられたQingpi実装済み基板とPCをケーブルで接続する
  • 「Serial」タブの「Scan Device」をクリックする
  • 「Device Name」でUSBシリアルデバイスを選択し、「Reload Port」をクリックする

シリアルデバイスを接続

 

準備2:マウスによるスティック操作機能を有効化する

 マウスの左ボタンを用いてスティックを操作するための準備です。

  • 「Manual Control」タブの「Use LStick Mouse」にチェックを入れる

マウスによるスティック操作機能の有効化

 

準備3:マウスによるタッチスクリーン操作機能を有効化する

 マウスの右ボタンを用いてタッチスクリーンを操作するための準備です。

  • 「Manual Control」タブの「Use RStick Mouse」にチェックを入れる

マウスによるタッチスクリーン操作機能の有効化(1/3)
  • 「マウスの右ボタン」+「Ctrl」を押しながら画面上でマウスを動かしてタッチスクリーン範囲を指定する
    (注意)タッチスクリーンの動作確認時に押した地点が大きくずれる場合、本工程を再度実施してください。

マウスによるタッチスクリーン操作機能の有効化(2/3)
  • 「Serial」タブの「Data Format」を「Qingpi」にする

マウスによるタッチスクリーン操作機能の有効化(3/3)

 

準備:[Option]外部コントローラーによる操作機能を有効化する

 Pro Controllerを用いてNintendo 3DSを操作するための準備です。

  • 「Manual Control」タブの「Use Pro Controller」にチェックを入れる
    (必ずPro ControllerをPCにつないだ状態でチェックを入れてください。)

外部コントローラーによる操作機能の有効化

 

 

Poke-Controller Modified ExtensionでNintendo 3DSを操作する(動作確認)

 Nintendo 3DSの操作の動作確認はボタン類、スティック、タッチスクリーンの3つに分けて実施します。

 

動作確認1:ボタン類の動作確認

 Software-Controllerを使用することで、ボタン類の操作を行うことができます。準備1の実施が必要です。ボタンをクリックして想定通りに動けば問題なく動作していることが確認できます。

Software-Controller

 

動作確認2:スティックの動作確認

 画面上でマウスの左ボタンを押下しながらカーソルを動かすとスティックを操作できます。準備1と準備2の実施が必要です。こちらも想定通りに動けば問題なく動作していることが確認できます。

スティックを左に倒している様子

 

動作確認3:タッチスクリーンの動作確認

 タッチスクリーンの操作は基本的にマウスの右ボタンで行います。準備1、準備3の実施が必要です。タッチスクリーンが表示されている箇所を右クリックして、想定通りに動けば問題なく動作していることが確認できます。

ゲームメモをクリックしている様子

 

動作確認4:[Option]外部コントローラーによる操作の動作確認

 準備1と準備4を実施しておけば、タッチスクリーンを除き外部コントローラーで操作できます。

 

 

Poke-Controller Modified ExtensionでNintendo 3DSを操作する(マクロ)

 Poke-Controller Modified Extensionでは、準備1と準備3を実施しておけば、自動化のマクロスクリプトを動作させることができます。

 従来から存在した、Button、Hat、Direction、Stickに加え、新たにTouchscreenを準備しました。Touchscreen(x,y)でタッチスクリーンの(x,y)の地点に対する処理を行うことができます。使用する場合は、以下の通りCommands.KeysからTouchscreenをimportしてください。

from Commands.Keys import Touchscreen

 

例1:タッチスクリーンの(x,y)地点を一度押したい場合

self.press(Touchscreen(x,y))

 

例2:タッチスクリーンの(x,y)地点をN回押したい場合

self.pressRep(Touchscreen(x,y), N)

 

例3:タッチスクリーンの(x,y)地点を押し続けたい場合

self.hold(Touchscreen(x,y))

 

例4:タッチスクリーンから離したい場合

self.holdEnd(Touchscreen(x,y))

 

例5:タッチスクリーンに円を描くサンプルプログラム

#!/usr/bin/env python3
# -*- coding: utf-8 -*-

from Commands.PythonCommandBase import PythonCommand

from Commands.Keys import Touchscreen
import numpy as np


class Qingpi_Touchscreen_sample(PythonCommand):
    NAME = 'Qingpi_Touchscreen_sample'

    def __init__(self):
        super().__init__()

    def do(self):

        center_x = 160
        center_y = 120
        r = 50
        for i in range(0, 360, 3):
            w = (2.0 * np.pi / 360.0) * i
            x = int(r * np.cos(w) + center_x)
            y = int(r * np.sin(w) + center_y)
            self.hold(Touchscreen(x, y), wait=0.1)

        self.holdEnd(Touchscreen(0, 0))
        self.finish()
 
 

動画

 本自動化はNintendo 3DS本体の改造(データ改変は含まず)の要素が含まれ拒否反応を示す方がおられることから、Xの投稿はセンシティブ設定にしています。動画を見たい方は下記のリンクからご確認ください。

https://x.com/dragonite303/status/1790039409066127613

 

 

おわりに

 本記事では、Poke-Controller Modified Extension のver.0.0.6におけるQingpiを用いたNintendo 3DSの操作方法および自動化マクロで使用可能な関数を紹介しました。この記事が皆様の自動化ライフの一助になれば幸いです。

 

 

謝辞

 Qingpi Projectの開発者であられるメイユールさん(https://twitter.com/U_1F992)、引用先の記事の筆者である奈都さん(https://twitter.com/Natu5307051)、じゃんきーさん(https://twitter.com/junky_poke_)にこの場をお借りしてお礼申し上げます。

 

 

その他

 筆者はカイリューグッズを集めています。メルカリなどでなかなか見かけないような珍しいグッズなど見かけましたらDMなどでご連絡いただければ幸いです。

ウッウロボ乱数自動化プログラム

はじめに

 本記事は、Poke-Controller-Modified版を使用したウッウロボ乱数自動化プログラムの使用方法をまとめた記事です。(元々はPoke-Controller Guideに自分が寄稿したものになります。諸事情により非公開化しておりましたが、再公開の要望が複数寄せられたことから、はてなブログにて再公開することといたしました。)

 

ウッウロボ乱数とは?

「乱数調整をしてウッウロボから排出されるボールの種類を制御すること」を指します(諸説あり)。一般的にオシャボを生成する方法として認識されていますが、オシャボ以外のボールも排出可能です。需要があるかは不明ですが...

 

ウッウロボ乱数自動化プログラムとは?

 ウッウロボ乱数を使用してオシャボを排出させる処理を自動化するプログラムです。手動で実行するよりも高速にオシャボを量産できます。

 

前提条件

 本資料およびプログラムは以下の人を対象としております。

  1. Poke-Controller Guide(https://pokecontroller.info/)を熟読し、Poke-Controller-Modifiedの導入および動作確認が完了している
  2. プログラム内のReadme記載の利用規約を遵守する(特に商用利用はNG)
  3. 剣盾乱数(OWRNGや色証乱数とも呼ばれる)の流れが分かっている(強く推奨)

 

プログラムが自動でやってくれること

 剣盾乱数をやったことがある人向けの説明です。(万人向けの説明ではありません)

  1. トランセルを使って現在のstate0,state1を求める
  2. state0、state1からどの程度消費をすすめるとオシャボが出るかを求める
  3. Lstick押し込みを複数回行って消費をすすめる
  4. ウッウロボに話しかけてオシャボを入手する
  5. (1-4)を繰り返す

 

導入方法

大まかな流れ

 導入までの流れは4stepあります。

  1. プログラム1,2をダウンロードする
  2. プログラム2の解凍パスワードを入手する
  3. プログラム2を解凍し、事前準備を行う
  4. 実行する

詳細手順

step.1 プログラム1,2をダウンロードする

  • 以下のリンクからプログラム1,2をダウンロードします。

プログラム1:パスワード出力

drive.google.com

プログラム2:ウッウロボ乱数自動化プログラム(2022/11/16 22:55更新)

drive.google.com

step.2 プログラム2の解凍パスワードを入手する

★step2は前提条件1を満たしていることの確認のために導入しています。★

  • switchをPCに接続してPoke-Controller-Modifiedを起動、[Capture]ボタンを押し、メニュー画面の画像ファイルを取得します。

SWSH メニュー画面
  • 取得した画像ファイルを編集して、以下のような画像ファイルを生成します。ファイル名をexample.pngとし、Templateフォルダの直下に置きます。

キャプチャー画像(SAMPLE)
  • Poke-Controllerで「パスワード出力」実行します。実行すると、画像のようなログが出力され、パスワードがわかります。本パスワードはプログラム2の解凍に使用します。

プログラム実行時のログ画面

step.3 プログラム2を解凍し、事前準備を行う

  • step.2で入手したパスワードを使用してプログラム2を解凍します。
  • READMEを熟読してください。利用上の注意を遵守できる方のみ、以下を実施ください。
  • プログラムを所定の位置にコピーします。(README参照)
  • 以下の準備をします。
    • 道場にいるNPCの数を数えてください。ポケモン含みます。
      例:
      左の部屋:5名(ポケモン1匹含む)
      真ん中部屋:15名(ホップ、セイボリー、ポケモン2匹含む)
      右の部屋:2名(マスタードとハイド)※人によってはポリゴンがいます。  合計22人
    • ソースファイル:SWSH_RNG_CramorantRobo.py のnum_NPC の値をNPCの人数に変更してください。(実行後に変更もできますが、変更しておいた方が楽です)
    • 手持ちの先頭にトランセルを入れてください。
    • ウッウロボに話しかけてAボタンを連打した際にぼんぐりが自動的に選ばれるようにしてください。
    • ぼんぐりは必ず、お気に入りに設定して選択画面の一番上に配置してください。
    • 2種類以上のぼんぐりを多めに準備してください。ぼんぐりがなくなり貴重な道具を失う可能性があります。

step.4 実行する

  • ウッウロボに話しかけられる状態にして、ポケモン一覧でトランセルにカーソルを合わせてください。
  • pokeconで「剣盾乱数_ウッウロボ(公開版) v.0.0.x」を実行してください。なお、試行回数は30個程度ぼんぐりが余るような数を上限としてください。

実行例

4倍速の動画です。

 

よくある質問

  • Q:ログにinterruptが出力されます。
    A:プログラムをすべてコピーし、所定の場所に配置したかを確認してください。特に、画像ファイルは忘れやすいのでご注意ください。コピーした後はPoke-Controllerを再起動してください。
  • Q:トランセルのモーション認識がうまくいきません。
    A:画像ファイルを自分で作成したものに差し替えてみてください。
  • Q:オシャボが出ません。
    A:NPC数の誤りの可能性が高いです。再度確認してください。また、チートモードでは動かないので切ってください。それでも動かない場合はswitchを再起動してください。
  • Q:たまにオシャボ以外がでます。
    A:消費がずれることがあるため、現時点では回避できません。
  • Q:本家Poke-Controllerでは動きますか?
    A:動作確認していませんので不明です。
  • Q:コンペボールはどうすれば生成されますか?
    A:特定オシャボ大量生成モードにすると2種類のぼんぐりを合成するようになるのでそちらを使用すると排出されるようになります。

 

謝辞

 プログラムの開発にあたり、以下の皆様にご助言・ご協力頂きました。この場をお借りしてお礼申し上げます。(順不同)

・夜綱様((at)sub_827)

・ニアト様((at)21i10r29)

・いー様((at)yie_than)

・ろっこく様((at)Rokkoku_I)

・ごきまる様((at)ghjklccc)

・もい様((at)moi_moi_g)

・珠奈様((at)_w__d)

・じゃんきー様((at)junky_poke_)

・Lusamine様  (アルゴリズム参照元:https://gist.github.com/Lusamine/e6e36183f31cd771eb9ae24d27ab12a7)

 

その他

 プログラム・記事作成者((at)dragonite303)はカイリューグッズを集めています。メルカリなどでなかなか見かけないような珍しいグッズなど見かけましたらDMなどでご連絡いただければ幸いです